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トイレ3大メーカー比較(TOTO、LIXIL、Panasonic)

トイレ3大メーカー比較トップ画像

皆様、こんにちは!!

今回はトイレ3大メーカーのTOTO、LIXIL、Panasonic製の商品を比較しながら、それらの特長を解説します。
便器の選定の際は、是非参考にして下さい。(※2023年1月時点での比較です。)

目次

①便器の材質比較

先ずは、便器の材質について比較します。
各メーカーの便器の材質は下記の通りです。

1.TOTO製便器・・・・・・・陶器製
2.LIXIL製便器・・・・・・・アクアセラミック(陶器)
3.Panasonic製便器・・・・・有機ガラス系

☆TOTO製の陶器は、皆様もご存知の通り陶土で造形し、高温の窯で焼いた焼物です。
LIXIL製の「アクアセラミック」はLIXILが開発した新素材で、親水性が非常に高い素材です。
Panasonic製の「有機ガラス」というのは透明なプラスチックでできたガラスで、水族館の水槽や航空機の窓等にも使用されています。
TOTO製とLIXIL製の便器は、陶器系の商品なのでそれなりの重量がありますが、Panasonic製の便器は、2社の便器と比べるととても軽量なのが特徴です。

②便器の素材による防汚比較

1.TOTO製の場合

TOTO製の便器は、陶器に「セフィオンテクト」という加工が施されています。
これは、従来の釉薬層の上に高温で溶かした純度の高いガラス層を均一に形成したもので、陶器表面の凹凸を100万分の1㎜のナノレベルで滑らかに仕上げられています。表面が滑らかなので、汚れが付きにくくなっています。

2.LIXIL製の場合

LIXIL製の便器は、「アクアセラミック」というメーカー独自に開発した新素材でできた便器です。
「アクアセラミック」は、トイレの汚れの主な原因である「表面のキズ」、「細菌の繁殖」、「汚物の付着」、「水アカの固着」の4種類全てに対応する世界初の技術で、「アクアセラミック」の表面は、親水性(水となじみやすい性質)が非常に高く、表面に付着した汚れの下に水が入り込み、汚れを浮かび上がらせることで、洗い流すことが出来ます。

3.Panasonic製の場合

Panasonic製の便器は、「スゴピカ素材(有機ガラス系)」という素材で出来ています。
他社2社の陶器とは異なり、こちらは撥水性(水を弾く性能)に優れており、ぬめりや黒ずみの原因となる水アカが付きにくく、汚れがたまりにくい素材となっています。

スゴピカ素材説明図

③便器の節水性の比較

1.TOTO製の場合

タンクレストイレの「ネオレスト」シリーズの床排水タイプで大3.8L、小3.0L、壁排水タイプで大4.8L、小3.4L、その他の便器で大4.8L、小3.6Lとなっています。

トルネード洗浄説明画像
トルネード洗浄
シリーズ名使用水量(床排水)使用水量(壁排水)
ネオレストNX大3.8L、小3.0L
ネオレスト(LS、AS、RS)大3.8L、小3.0L大4.8L、小3.4L
ピュアレスト(EX、QR、MR)
GG、GG-800
FD、レストパル、レストパルF
大4.8L、小3.6L左記に同じ

2.LIXIL製の場合

フロートトイレ以外の便器は、全て大5.0L、小3.8Lとなっています。※一部除く

パワーストリーム洗浄
シリーズ名使用水量(床排水)使用水量(壁排水)
サティス(G、S)
プレアスLS、リフォレ
アメージュ便器
アメージュシャワートイレ
大5.0L、小3.8L左記に同じ
※サティスS(高さ155㎝)
は、大6.0L、小5.0L
フロートトイレ大6.5L、小5.0L

3.Panasonic製の場合

アラウーノL150タイプは、大4.8L、小3.6L、アラウーノS160タイプは、大5.0L、小3.6L、NewアラウーノVタイプは、大4.6L、小3.0Lとなっています。

シリーズ名使用水量(床排水)使用水量(壁排水)
アラウーノL150大4.8L、小3.6L左記に同じ
アラウーノS160大5.0L、小3.6L左記に同じ
NewアラウーノV大4.6L、小3.0L左記に同じ

④除菌機能を比較

1.TOTO製の場合

「便器きれい」と「ノズルきれい」の機能があります。
「便器きれい」の機能は、便器使用後や8時間使用しない場合、次亜塩素酸を含む水(きれい除菌水)のミストを、自動的に便器の鉢内に吹き付けて除菌します。(※一部の商品は便座の裏の先端部も除菌します。)
「ノズルきれい」の機能は、使用後にきれい除菌水で、ノズルの内側も外側も自動で洗浄します。

2.LIXIL製の場合

「鉢内除菌」と「ノズル除菌」の機能があります。
「鉢内除菌」機能は、プラズマクラスターイオンが水のかからない便座裏や便器内のすみずみまで行き渡り、浮遊カビ菌や付着菌を除菌します。
「ノズル除菌」機能は、ノズル使用後、銀イオン水でしっかり洗浄し、銀イオンの力で除菌して菌の繁殖を防ぎます。

3.Panasonic製の場合

「オゾンウォーター」で便器やノズルを除菌する機能があります。
退出約3分後に除菌効果のあるオゾン水を、便器の輪じみが気になる水際部分を中心に自動的に散布します。また、便器だけでなく同時にノズルへの散布も行います。オゾン水は薬品を使わず水から生成され、時間が経つと元の水に戻るので、環境への負荷が少なく、医療や調理の現場などでも使われています。

⑤清掃性を比較(ノズル、便座部分)

1.TOTO製の場合

TOTO製の場合、便座やノズルの樹脂の部分に注目し、撥水性があり、防汚効果の高い「クリーン樹脂」を使用。
便座には、従来にはあった樹脂同士の継ぎ目もなくなり、汚れにくくなっています。

クリーン樹脂説明図

2.LIXIL製の場合

LIXIL製の場合、ノズル素材は「抗菌樹脂」を使用し、おしり洗浄用のノズルと、ビデ洗浄用のノズルが別々に設置されているので、女性の方は特に安心して使用できます。また、ノズルの先端部はそれぞれ取外し交換する事ができるので、綺麗をキープできます。便座部分は他社製同様、つぎ目がない「キレイ便座」を全機種に標準搭載されています。

3.Panasonic製の場合

Panasonic製の場合、ノズルは汚れにくい「ステンレス」を採用し、内部でおしりノズルとビデノズルが切り替わるクリーンな設計になっており、継ぎ目も無いのでお手入れが簡単です。
また、便器のフチが約3㎜程立ち上がっているので、便座と便器の隙間からの垂れ汚れを防ぎ、便座の裏にも隙間から尿が飛び出にくい工夫がされています。

⑥その他機能で比較

1.TOTO製の場合

TOTO製の商品は、おしり洗浄やビデ洗浄の洗浄水にこだわり、「ワンダーウェーブ洗浄」機能や、その上位機能の「エアインワンダーウェーブ機能」が搭載されています。
「ワンダーウェーブ洗浄」機能は、流速の違う洗浄水を交互に連射して大きな水玉を作り洗浄する機能で、少ない水量でパワフルな洗浄力を実現します。
また、「エアインワンダーウェーブ洗浄」機能は、ワンダーウェーブの水玉に空気を含ませることで、水の一粒一粒を約30%拡大、エコと洗い心地を両立させた機能です。

2.LIXIL製の場合

LIXIL製の商品は、男性立ち小用時の尿ハネを低減するための「泡クッション」機能や、便器と便座の隙間のお手入れが簡単にできる「お掃除リフトアップ」機能があります。
「泡クッション」機能は、溜水面に張った泡が、男性立ち小用時の尿ハネを低減し、飛沫汚れによる床や壁からのにおいを防ぎ、着水音も低減する機能です。
「お掃除リフトアップ」機能は、便座の設置部分が真上に上がることで、便器と便座の隙間に手が入り、隙間の汚れを簡単にお掃除できる機能です。TOTO製の商品にもよく似た機能がありますが、TOTO製の場合は奥まで指が入りません。

3.Panasonic製の場合

Panasonic製の場合、便器にセットした中性洗剤の泡で、ミリバルブとマイクロバルブの2種類の泡を生成し、この細かい泡が便器洗浄時に便器内をめぐり、おそうじします。
また、ターントラップ方式の長所を生かし、ボタン操作などで便座を上げると溜水面の水位が下がり、水面全体に泡が出現、トビハネをおさえ、床や壁などへの汚れを抑制します。

⑦便器の省スペース(奥行き)性で比較

1.TOTO製の場合

TOTO製の場合、最も省スペースのネオレスト(AS、RS)シリーズで、奥行きが692㎜となっており、下記の表のとおりです。

商品名(シリーズ)奥行き(mm)
ネオレスト(AS、RS)692
レストパル(奥行きはキャビネットタイプによる。
794/799タイプも有る。)
713
GG719
ネオレストLS720
GG-800、ピュアレスト(EX、QR)、FD760
ピュアレストMR793
ネオレストNX805
レストパルF(奥行きはキャビネットタイプによる。
870タイプも有る。)
806

2.LIXIL製の場合

LIXIL製の場合、最も省スペースのサティスSシリーズで、奥行きが650㎜となっており、下記の表のとおりです。

商品名(シリーズ)奥行き(mm)
サティスS650
サティスG、プレアスLS720
アメージュシャワートイレ、アメージュ便器、
リフォレ(キャビネット込み/790タイプも有る。)
760
フロートトイレ(フレーム込み)870

3.Panasonic製の場合

Panasonic製の場合、全機種の奥行きが700㎜となっています。

商品名(シリーズ)奥行き(mm)
アラウーノ(L150、S160)
NewアラウーノV
700

⑧施工者目線での比較

1.TOTO製の場合

TOTO製のトイレを施工者目線で表現すると「品質のTOTO」という表現になると思います。
TOTO製のトイレの場合、同じ品番の商品でも、例えば3ヶ月前や半年前に設置したトイレには無かった部品が同梱されていたり、部品が改良されていたりするケースが多々あります。
これはひとえに、商品の品質に対するこだわりや、問題意識が非常に高い事を証明していると思います。

2.LIXIL製の場合

LIXIL製のトイレを施工者目線で表現すると「愛されやすいLIXIL」という表現になると思います。
LIXIL(旧INAX)製のトイレは、何十年も前からロータンクの内部部品は工場で組み立てられた状態で納品されていましたが、TOTO製のトイレは、全て現場で手作業で組み立てる必要がありました。


その他にも細かい部分で「施工しやすい様に、施工時間が短くて済むように」という配慮がなされており、施工者からは長年愛されているイメージがあります。また、施工者だけでなく、使用者にも愛される配慮がされており、例えばLIXIL製の便座部分は中央に向かって少し勾配が付いており、長時間トイレに座っていても、おしりが疲れにくいという配慮がされているそうです。

3.Panasonic製の場合

Panasonic製のトイレを施工者目線で表現すると「尖っているPanasonic」という表現になると思います。
施工の手順や方法は、他社2社に比べると少し見劣りする部分もありますが、便器=陶器という常識を打ち破り、有機ガラスを採用したり、洗剤を便器にセットして泡で便器を洗浄する等、他社2社に比べると明らかに尖っている(差別化できている)イメージがあります。
便器の洗浄方式も他社2社と異なり、ターントラップ方式という今までになかった方式を採用し、その長所を生かした機能を次々と開発し、今後がますます楽しみなメーカーだと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

商品選びの際に、何を最も重視するかは人それぞれですので、私からはどのメーカーのどの商品がおすすめです。という表現はできませんが、各メーカーの特長を十分理解した上で、商品をお選びいただければ幸いです。
便器選びの際は、是非参考にして下さい。

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この記事を書いた人

株式会社近畿住設の代表取締役
大学卒業後リフォーム会社に就職し、その後父の会社を引き継ぐ。
27歳で結婚し、現在2児の父親。
リフォーム会社での営業、現場管理の経験と、現会社での配管工としての経験を活かし、水まわりのリフォームを中心に、営業から施工までオールマイティーに活動しています。

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