いよいよ、夏の高校野球が始まりました。
今年も楽しみですね
さて、高校野球と言えば、今年は大船渡高校の佐々木君が地方の決勝戦で投げなかった事が色々話題になっています。
監督の判断に賛成という意見もあれば、反対という意見もありますが、これは別にどちらが「悪」で、とちらが「正義」という問題では無いので、わざわざ白黒付ける必要も無いと思いますし、自分と反対意見の人を否定したり非難する必要も無いと思います。
私の子供達(兄妹)も小学生の時に少年野球部に所属していました。
私も週末は必ず子供と一緒に朝早くからグラウンドに行き、ボール拾いや練習の手伝い、試合の審判等をしていました。
長男が6年生の時は後援会の会長もさせていただき、色々経験させていただきました。
この少年野球でも形は違えども、今回の佐々木君の様な問題がやはり発生しました。
つまり「勝利」をとるか、「子供の成長を優先させるか」という問題です。
実力重視で6年生に混じって、あえて下級生の子を試合に出すのか?
それとも実力は劣るけれども、6年生を優先して試合に出すのか?
非常に難しい問題です。
父兄の立場としては、やはり自分の子が一生懸命練習しているのに6年生になっても試合に出してくれないと不満に思いますし、かと言ってチームが負け続けると、実力のある子を持つ他の父兄から不満が出ます。
子供の立場としては、実力は無くても真面目に一生懸命練習しているのに試合に出してくれないと不満に思うし、一体これ以上何をどうしていいか分からなくなります。
かたや実力のある子どもは、自分が出れば勝利できるのに・・・と不満に思いますし、ふてくされます。
佐々木君の問題にしてもそうですが、結局長い人生のどこで区切って判断するかだと思います。
生まれてから高校3年生という部分までで区切ると、甲子園に出場する事が全てとなりますが、それ以降の10年~20年以上年月を足して区切ると、甲子園出場というのも長い人生の只の追加点になってしまいます。
また、更にその先死ぬまでの分も足して区切ると、プロ野球選手すらも只の追加点になってしまいます。(引退してからの人生の方が長いです。)
甲子園に出れたら人生が変わる?一生幸せになる?
プロ野球選手になれれば人生が変わる?一生幸せ?
そんな事誰にも分かりません。
そう思うと、小学生の頃に必要以上に勝利にこだわる必要があるのか?と疑問に思いますが、「スポーツは結果が全てだ」とか、「勝負は勝たないと意味が無い」といった考え方もあるので、一概に否定することはできません。
私の経験を通じて思う事は、少年野球の監督でも、高校野球の監督でも唯一これだけは守って欲しいと思うのは
「人間を育てる」
という想いです。
「野球」というのはあくまでも人を育てるアイテムや道具であって、「野球」というアイテムを使って人を育てる事こそが最大の目的であって欲しいのです。
「野球だけ出来れば良い」という考え方は、プロ野球選手だけで十分だと思います。
佐々木君も、そのチームメイトも今回の件を糧に育って欲しいですね
【思い出の写真】