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浴槽の形状、材質比較

お父さんと入浴

今回は、浴槽の形状の違いや、材質の違いによる特長について解説したいと思います。

目次

浴槽の形状について

その1.和風、和洋折衷、洋風

一般的に浴槽の形状は、「和風タイプ」、「和洋折衷タイプ」、「洋風タイプ」と呼ばれる3つのスタイルに分類されますが、日本では元来浴槽の底が深くどっぷりお湯につかれる「和風タイプ」が主流として使用されていました。
近年になり欧米文化の影響や、生活の洋式化等に伴い、「洋風タイプ」の浴槽を設置する家も現れ、現在では和洋中間の「和洋折衷タイプ」が主流となっています。

和風タイプ

浴槽のサイズが約800~1,000mm程度で、深さが60㎝程ある浴槽です。
体を折りたたんで入浴し、首の付け根位までどっぷりお湯につかれます。
浴槽の底が深く、入浴時の体勢が窮屈なので、年配の方には不向きな浴槽です。

和風浴槽

和洋折衷タイプ

浴槽のサイズが約1,000~1,900㎜程度で、深さが50~55㎝程の浴槽です。
和風、洋風両方の長所を兼ね備えている浴槽で、入浴中の体勢もそれほど窮屈にはならず、浴槽の底もそれほど深くないので、年配の方でも安心して使用できます。
現在最も使用されているタイプの浴槽です。

和洋折衷浴槽

洋風タイプ

浴槽のサイズが1,200~1,800㎜程度で、深さが45~50㎝程の浴槽です。
ホテルなどで使用されている事が多い浴槽ですが、足を伸ばしてゆったりとした体勢で入浴できます。
和洋折衷タイプに比べ、更に浴槽の底が浅いので、肩までお湯につかるのが難しいです。
底が浅いのは良いのですが、浴槽が大きすぎる為、入浴時にお尻を滑らせて溺れる危険もあるので、年配の方には不向きな浴槽です。

洋風浴槽

その2.フラットタイプとベンチタイプ

次に浴槽の底の形状ですが、大きく分けると従来からあるフラットタイプと、底の一部が盛り上がっているベンチタイプの2種類があります。
ベンチタイプの浴槽は、浴槽内のベンチに腰を掛けて半身浴を楽しんだり、ベンチ部分に両足を軽く乗せることで、よりゆったりとした体勢で入浴を楽しむことができます。

その3.その他

浴槽のその他の形状に関しては、各メーカー色々工夫をこらした特長のある浴槽を販売していますので、各メーカーのHP等を参考にして下さい。

浴槽の素材について

FRP製浴槽

FRPというのは、硝子繊維で強化したプラスチックの事で、強化プラスチックとも呼ばれています。
とても軽量なうえに耐力性も高いので、昔から浴槽の素材として広く使用されてきました。
耐熱性や耐寒性も高いのですが、表面の強度はそれほど高くないので、長年使用するとキズやキズに入り込んだ汚れ等が目立つようになります。また、経年劣化で色褪せもしてくるので、変色等も目立つようになります。

FRP製浴槽

ステンレス製浴槽

ステンレスという素材で一番身近なものと言えば、流し台の天板やシンクを思い浮かべる方も多いと思いますが、耐久性がとても高く、長時間水に晒されても錆びにくく、長年使用しても色褪せ等が発生しにくいのが特長です。
ステンレス製浴槽本体もとても軽量で、磨く事でメンテナンスできるというメリットもあります。
デメリットとしては、FRP浴槽に比べて高価な点や、水垢やキズが目立ちやすいという点です。手入れの仕方を間違えて、固いたわしの様なもので表面を擦ると、直ぐにキズがついてしまいます。
また、一応錆びにくい素材ではありますが、金属ですので錆が発生するデメリットもあります。

ステンレス製浴槽

人工(人造)大理石製浴槽

人工大理石とは、アクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分とした人工素材で、天然大理石を粉砕したものを含むものは人造大理石と呼ばれています。
同じ人工(人造)大理石でも、ポリエステル系樹脂よりもアクリル系樹脂を使用しているものの方が高価で、紫外線による変色が少なく、耐水性、耐熱性、耐衝撃性等で性能が上回っています。
FRP浴槽と比べても、表面が滑らかで硬いので、汚れが付きにくく、キズも付きにくくなっています。
デメリットは特に無いのですが、使用出来ない入浴剤がある点や、FRP浴槽に比べると高価である点です。

人造大理石製浴槽

鋳物ホーロー製浴槽

ホーローと聞いて真っ先に思い浮かぶのは、ホーロー製のお鍋だと思いますが、鋳物ホーロー製浴槽とは、金属である鋳物(鋳鉄)にガラス質の釉薬を高温で焼きつけた浴槽で、表面がガラス質なので、見た目がツルツルピカピカでとても高級感があり、「浴槽の王様」とも呼ばれています。
表面がガラス質なので滑らかで汚れが付きにくく、ほとんどキズが付きません。
また、素材が鋳鉄なので、浴槽にお湯を張った場合、浴槽本体は温まりにくいのですが、一旦温まると冷めにくく保温性がとても優れています。
デメリットとしては、とても高価である点や、浴槽本体が鉄の塊なのでとても重量がある点等があります。
また、表面はガラス質で保護されていますが、そのガラス質が割れたり欠けたりすると素材の鋳鉄が露になるので、錆が発生する等のデメリットがあります。

鋳物ホーロー製浴槽


まとめ

浴槽の形状や材質について簡単に解説致しました。
各メーカーのシステムバスの殆どは「和洋折衷タイプ」の浴槽となっています。
浴槽のフラットタイプとベンチタイプに関しては、ほとんどどのメーカーも両方取り揃えています。
どちらをお選びになるかはお客様のお好み次第だと思いますが、リフォームをご検討中の方で、現状ベンチタイプの浴槽を既にお使いになられている方はかなり少ないので、ベンチタイプをお選びになりたい方は、是非各メーカーのショールームにて実機を体験してからお選びいただきたいと思います。

浴槽の材質に関しては、FRP製浴槽が標準グレード的な位置を占めています。
人工(人造)大理石製の浴槽は、各メーカーの高価格帯の商品として採用されているケースが多く、ステンレス製浴槽や、ホーロー製浴槽は一部のメーカーのみ採用されています。
私の個人的なおすすめとしては、長年愛用することを考慮すると、少し高価ではありますが人工(人造)大理石製の浴槽がおすすめです。FRP浴槽に比べるとやはり品質が格段向上します。


リフォームをご検討中の方は、是非参考にして下さい。




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この記事を書いた人

【株式会社近畿住設の代表取締役】
大学卒業後リフォーム会社に就職し、営業から施工管理、引渡しまでの業務を一貫して担当。その後、父の会社である株式会社近畿住設に入社。
27歳で結婚し、現在2児の父親。

株式会社近畿住設では、配管工として、主に一戸建て住宅の給排水配管施工業務を長年経験し、現在は、前職の経験も活かしつつ、水回りのリフォームを中心に、営業から施工までオールマイティーに活動しています。

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