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洗面化粧台の選び方

洗面化粧台

皆様、こんにちは!
今回は、洗面化粧台の選び方についてポイントを交え、解説したいと思います。

目次

Part1.寸法(間口)を選ぶ

洗面化粧台を選ぶ際に真っ先に選択するのは、洗面化粧台の寸法(間口)です。
一般的に新築一戸建ての場合、洗面室の広さが約一坪(柱芯1820㎜×1820㎜)の家が多いと思いますが、その場合、最も多く採用されているのが、おそらく間口750㎜(75㎝)タイプの洗面化粧台だと思います。

そして次に多いのが、おそらく間口600㎜(60㎝)タイプの洗面化粧台で、洗面室の広さが一坪より狭い家の場合、よく採用されている大きさの商品です。

その他、マンション等で洗面室が一坪よりも広い空間の場合は、間口900㎜(90㎝)、間口1,000㎜(100㎝)、間口1,200㎜(120㎝)等の商品が採用されています。

洗面化粧台の大きさ(間口)は、各メーカーで大体規格のサイズが決まっており、600㎜(60㎝)、750㎜(75㎝)、900㎜(90㎝)、1,000㎜(100㎝)、1,200㎜(120㎝)等が一般的で、その他フリーサイズの商品もあります。

間口が600㎜(60㎝)や750㎜(75㎝)の場合は、単にその間口の大きさの洗面化粧台を選択すれば良いのですが、それ以上の間口になると、例えば900㎜(90㎝)の場合は、900㎜(90㎝)の大きさの洗面化粧台を選択する以外に、600㎜(60㎝)の洗面化粧台の横に300㎜(30㎝)のキャビネットを設置して、合計900㎜(90㎝)にするといった選択も可能になりますので、プランの幅が一気に広がります。

Part2.キャビネットの形状を選ぶ

洗面化粧台の間口が決まったら、次はキャビネットの形状を選びます。
キャビネットの形状は主に下記の5種類程あります。
①両側開き戸タイプ 
②片側開き戸、片側二段引出しタイプ
③片側開き戸、片側一段引出しタイプ
④片側2段引出し、片側一段引出しタイプ
⑤二段オールスライド(引出し)タイプ

キャビネットの種類による特長は以下のとおりです。

①両側開き戸タイプ

両側開き戸タイプは、最もベーシックなキャビネットの形状で、一番安価なタイプがこのキャビネット形状になります。長所としては価格が安い事と、バケツ等の背の高い物が沢山収納できる点です。
短所は引出しと違い、立体的に物を収納できないので、どうしても全体的な収納量は少なくなります。

②片側開き戸、片側二段引出しタイプ

片側開き戸、片側二段引出しタイプは、開き戸タイプと引出しタイプの両方を組み合わせた形状のキャビネットで、長所は開き戸タイプの様にバケツ等の背の高い物も収納でき、また、片側が引出しになっているので、小さな物も収納できる応用力の高い点が長所です。短所は、応用力に重点を置いている為、どっちつかずの一面もあるので、背の高い物も沢山収納できないし、小物も沢山収納できないというジレンマがあります。

③片側開き戸、片側一段引出しタイプ

片側開き戸、片側一段引出しタイプは、基本的には②のタイプとよく似たキャビネット構成なので、特長もよく似ていますが、引出し部分の背の高さが高くなっている分、②のタイプに比べると背の高い洗剤等が沢山収納できるメリットがあります。但し、商品によっては外見は一段の引出しに見えますが、引出しを開けると中に中段があって上下の2段に分かれている商品もあるので、よく確認してから選定して下さい。

④片側二段引出し、片側一段引出しタイプ

片側二段引出し、片側一段引出しタイプは、キャビネット内が全て引出しタイプの収納になるので、物を立体的に収納できる為、長所としてかなりの収納力が期待できる点です。また、引出しの弱点である背の高い物の収納も、片側の引き出しが一段になっているので、収納可能になっています。短所としては、引出しが小分けに構成されている為、幅の広い物の収納が苦手な点です。

⑤二段オールスライド(引出し)タイプ

二段オールスライド(引出し)タイプは、幅の大きな引出しが上下に構成されているので、キャビネット内の容積をロスなく収納に使えるのが長所です。また、見た目のデザイン性も高く評価されています。
短所としては、背の高い物の収納が苦手な点と、価格が高価な点や、リフォームで採用する場合は、配管等が干渉する恐れがあり、配管の移設工事等の費用が余分にかかる点です。

Part3.ボウルの材質を選ぶ

洗面化粧台のボウルの材質には、主に以下の種類があります。

ボウルによる特長は以下の通りです。

①陶器製ボウル

陶器製のボウルは、昔からよく使用されている最もポピュラーな商品で、長所としてはキズが付きにくく、汚れが付いてもお手入れがとてもしやすい点です。また、耐久性も高く、長年使用してもあまり劣化を感じさせない商品です。
短所としては、高い所から誤って重い物を落としたりすると割れてしまう点と、ボウル自体がとても重たい点です。

②人工大理石製

人工大理石製のボウルは、近年になって登場した商品で、今や陶器製と並び人気の商品です。長所としては、デザインやカラーのバリエーションが豊富で、上記写真の様にボウル部分を壁面まで立ち上げて、その壁面に水栓を取付ける事でボウル面をより広く使える様にしたり、水栓周りのお手入れを無くしたり、色々工夫がされています。また、陶器製の様に割れる心配も無く、ボウル自体がとても軽いのも特長です。
短所としては、キズが付きやすく、経年劣化による変色や変質が発生する恐れがある点です。

③ホーロー製

ホーロー製のボウルも昔からよく使用されている商品で、一部のメーカーが採用しています。長所としては、表面がガラス質でとても硬いのでキズが付きにくく、お手入れも簡単です。また、陶器製のボウルの様に耐久性も高く、変色や変質が起きにくい商品です。短所としては、表面のガラス質の一部が割れたり欠ける事があり、そこから錆が発生する恐れがある点です。

Part4.水栓の種類を選ぶ

洗面化粧台の水栓の種類は多岐に及びますが、洗面化粧台の商品によって選択肢が限られてきます。

①2ハンドル混合栓タイプ

向かって右側に「水」の量を調整するハンドルがあり、左側に「お湯」の量を調整するハンドルが付いているタイプです。構造はシンプルで昔からよく使用されているタイプですが、いちいちハンドルを回して水の量やお湯の温度を調整しないといけないので、使い勝手はあまり良くありません。金額的にはとても安価な商品なので、価格を抑えたい場合は選択すると良いと思います。

②、③シングルレバー混合栓タイプ

水栓の中央部にレバーが付いており、レバーを上げ下げする事で水の吐水量を調整し、レバーを左右に回す事で温度が調整できるタイプの水栓です。①の2ハンドル混合栓に比べ、レバー1つで操作できるので非常に使いやすくなっています。但し、水栓本体が固定式なので、吐水口の真下でしか使用できず、手を洗う分には良いのですが、大きい物や広い範囲を洗いたい場合は、とても不便です。

④、⑤、⑥シングルレバー洗髪タイプ

②、③のシングルレバー混合栓をより便利に使いやすくしたタイプの水栓で、吐水方法や温度調整の仕方は同じですが、水栓本体とは別に吐水専用のハンドシャワー部を設置した水栓です。
吐水口が固定されていた②、③のタイプとは異なり、吐水口が回転したり、上に持ち上がったり、引っ張り出してハンドシャワーとして使用できるので、ボウルの中で広い範囲も大きな物も容易に洗うことができ、洗髪も可能です。
④、⑤、⑥の違いは、設置されている位置が異なり、それによって金額も使い勝手も変わってきます。

その他

上記以外で、自動水栓タイプ(手をかざすとセンサーで吐水できるタイプ)や、サーモスタット(温度調整ダイヤル付き)タイプの水栓等があります。

Part5.①カウンターの高さ、②奥行き、③鏡を含めた総高さを選びます

洗面台のカウンター高さ、奥行き、鏡を含めた高さを決める

①カウンターの高さ

洗面化粧台のカウンターの高さは「750㎜(75㎝)」「800㎜(80㎝)」「850㎜(85㎝)」の3種類が一般的です。
自分に合ったカウンターの高さは、基本的にご自身の身長の高さで選択します。
身長が155㎝位の方は「750㎜(75㎝)」タイプを選択し、身長が165㎝位の方は「800㎜(80㎝)」、身長が170㎝位の方は「850㎜(85㎝)」タイプを選択すると良いと思います。

②カウンターの奥行き

洗面化粧台のカウンターの奥行きに関しては、色んな規格の商品があるので一概に言えませんが、最もポピュラーな商品だと500㎜(50㎝)~550㎜(55㎝)前後の商品が多く、中には600㎜(60㎝)の商品や、400㎜(40㎝)前後のスリムなタイプもあります。
カウンターの奥行きに関しては、基本的には部屋の広さを考慮して、洗面化粧台の正面に立った時や、腰を少し曲げた時を想定して使い勝手の良い商品を選択すると良いと思いますが、カウンターの奥行き=ボウルの奥行きとは限らないので、ボウルの奥行き寸法も合わせて検討する必要があります。

③鏡を含めた総高さ

鏡(ミラーキャビネット)は、基本的には洗面化粧台の上に乗る形で設置するので、洗面化粧台のカウンターの高さが高ければ総高さも高くなります。
総高さは大体1,800㎜(180㎝)~2,000㎜(200㎝)前後の商品が多く、一般的には部屋の天井高さよりは低いので天井と干渉するケースは少ないのですが、マンション等だと天井部分に梁等が飛び出しており、干渉するケースもあるので、設置スペースが十分確保できるか事前に確認してから選定して下さい。

Part6.鏡(ミラーキャビネット)を選ぶ

ミラーキャビネットの種類を大きく分けると、一面鏡、二面鏡、三面鏡の3種類となりますが、その中でも鏡の一部が開閉式の扉になっており、その奥に収納が付いている商品等があります。

①一面鏡(鏡裏収納なし)タイプ

一番安価なタイプのミラーキャビネットで、センターに鏡があり、両サイドが収納棚になっている商品です。
見た目は同じ一面鏡(鏡裏収納なし)でも、照明がLEDのタイプがあったり、鏡のくもり止めヒーター付きや、鏡自体にくもり止めの加工がされている商品等もあるので、検討が必要です。

②一面鏡(鏡裏収納あり)タイプ

①と同じ一面鏡タイプですが、鏡の裏に収納スペースがあるタイプの商品です。タイプ的には珍しいタイプなので、限られた商品のみ対応している事が多いです。また、①と同様に設置されている照明器具の違いや、くもり止め仕様の違い等の選択肢があるケースもあるので、検討が必要です。

③二面鏡(鏡裏収納あり)タイプ

この二面鏡タイプは、間口の小さい洗面化粧台に採用されているケースが多く、鏡の裏に収納スペースがあります。
同じ二面鏡でも①、②と同様に、設置されている照明器具やくもり止め仕様等の選択肢があるので、検討が必要です。

④三面鏡(鏡裏収納あり)タイプ

三面鏡タイプは、間口が750㎜(75㎝)以上の商品に採用されているケースが多く、鏡の裏に収納スペースがあります。一面鏡に比べ、鏡の枚数も多く、収納スペースも多いので、高価になります。
また、商品本体の重量も一面鏡に比べるとかなりアップするので、取付ける壁面の強度にも気を配る必要があります。
設置されている照明器具のグレードや、くもり止め仕様等以外で、鏡部分が単なる収納扉になっているだけでなく、手前に引っ張り出せたりする仕様の商品もあるので、一面鏡に比べると検討する要素が多くなります。

Part7.周辺収納等を選ぶ

洗面化粧台本体と、鏡(ミラーキャビネット)を選んだ後は、周辺収納等を選びます。

①アッパーキャビネットを選ぶ

アッパーキャビネットは、キッチン等によく設置されている、いわゆる「吊戸棚」の事で、ミラーキャビネットと天井の間に設置する収納キャビネットの事です。
一般的には、設置する洗面化粧台の間口と同じ寸法のアッパーキャビネットを設置する事が多いのですが、間口150㎜(15㎝)~1,200㎜(120㎝)程度の範囲で、色々な大きさのキャビネットが用意されているので、それらを自由に組み合わせて設置する事も可能です。

アッパーキャビネットの内部は、収納棚になっているのが殆どですが、一部商品にはダウン機能付きの収納ラックが内部に設置されており、取っ手を下に引っ張ることで、収納物を取りやすく工夫がされている商品もあります。
また、アッパーキャビネットにルームヒーターが組み込まれている商品もあり、温風や涼風が楽しめる商品もあります。

②トールキャビネットを選ぶ

トールキャビネットは、洗面化粧台の横に設置する収納キャビネットで、間口150㎜(15㎝)~450㎜(45㎝)位迄の範囲で、色々な大きさの商品があります。
また、商品によって収納パターンも色々で、サイド部分がオープンになっている商品や、上から下まで開き戸タイプの商品、引出しと開き戸が組み合わさっている商品等、種類も豊富なので、色々検討する必要があります。

まとめ

いかがでしたか?
上記で紹介したのは、あくまでもごく一般的な概略の選択肢で、実際は各メーカーによって色々細かな違いや、機能等が備わっている商品があります。
商品選定でよりこだわりたい方は、各メーカーのショールーム等に足を運んで、実機に触れて各メーカーの違い等を確認してから商品を選定して下さい。
今回のブログの内容が、商品選定の一助になれば幸いです。

洗面化粧台

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この記事を書いた人

株式会社近畿住設の代表取締役
大学卒業後リフォーム会社に就職し、その後父の会社を引き継ぐ。
27歳で結婚し、現在2児の父親。
リフォーム会社での営業、現場管理の経験と、現会社での配管工としての経験を活かし、水まわりのリフォームを中心に、営業から施工までオールマイティーに活動しています。

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