先日、見積りの依頼を受けて現場調査にお伺いしたお客様に「相見積もりってする方が良いんですよね?」と聞かれました。
「どうしてですか?」と尋ねると
「市役所の方もその様に仰ってたので・・・。」とお答えになられました。
正直申し上げますと、弊社にお声をお掛けいただいたお客様に関しては「相見積もりは必要ありません。」
そもそも、「相見積もり」が必要と言われるようになったのは、悪徳業者が高齢者等を狙って、手抜き工事をしたにも関わらず、通常よりも高額な代金を請求するという事例が数多く発生し、社会問題になったからです。
それを防ぐ手段として、必ず「相見積もりをして下さい。」という流れになりました。
そうなんです、元々はそういう悪徳業者から身を守るための手段なんです。
それがどうでしょう?
ここ最近では相見積もりの本来の意味が忘れ去られて、単なる『値比べ』する為に相見積もりをされている方が多い様に見受けられます。
「値比べして何が悪い?」
ポイントはそこです。
パソコン、テレビ、エアコン等の電化製品や、便器、水栓、給湯器等の設備機器は、どうぞ、どうぞ値比べして下さい。
これらは「製品」なので、どこで買おうが品質も全く同じなので、値比べする価値があります。
ですが、
リフォーム工事に関しては話が別です。
売値を比べてもらっても結構ですが、全く品質の異なる物同士一生懸命比べる事になります。
だってそうですよね?
見積り書の内容が同じでも、会社によって工事に入る職人の質も違うし、現場を仕切る監督の能力も違うし、元請け会社の規模も違えば利益率も異なるし、契約後のお客様への対応も異なるだろうし・・等。
品質の全く異なる物同士の値段を一生懸命比べても、全く意味ないと思いませんか?
◆正しい相見積もりの仕方
では、相見積もりは必要ないのか?
いえ、そんなことはありません。
冒頭でもお話ししましたが、正しい相見積もりの仕方は、
「より良い業者に巡り合う為」
に必要な作業です。
決して、より安い工事業者と巡り合う為ではありません。
ですので、初回にお会いした業者が信頼でき、とても良い業者だと確信できた場合は、相見積もり等する必要はありません。(時間の無駄です。)
では、そこの業者が出してきた見積書が予算より少しオーバーしている場合はどうすれば良いのか?
その場合は、率直にその事を業者に伝えるべきです。すると業者は何らかの方法で、少し予算を下げられないか真剣に検討し、再度ご提案してくれると思います。
それでも尚、予算的に厳しかったり、業者に「これ以上はどうしようも出来ません。」と言われてしまった場合はどうすれば良いか?
その時は、残念ながらその業者はお客様にとってはベストな業者ではないという事ですので、「相見積もり」して、より良い業者を探しましょう。
◎まとめ
少々力が入りすぎて、長文になってしまいました。
結局、私が言いたかったのはたった一言です。
相見積もりは大事です。
ですが、
「相見積もりは、より良い業者と巡り合う為に行う」
これだけは忘れないで下さい。
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