便器を交換すると、どんなメリットがあるのか?
最新の便器はどれほど進化しているのか?
要点をまとめてみました。
1.節水性の向上
「節水型便器」という言葉を一度は耳にした事がある方もいらっしゃると思いますが、果たしてどの位節水になっているかご存知ですか?
1970年代、洋式便器(腰掛便器)が広く普及しはじめた頃の便器は、大体「大」洗浄で16L~13Lの洗浄水量が必要でした。
これらの洗浄水量の便器は、2000年頃まで長く販売されていたので、今なお使用されている方が多いと思います。
それから以降、90年代後半~2000年頃にはかなり節水となり「大」洗浄10~8L、「小」洗浄8~6Lの便器が誕生し、その後「大」洗浄6L、「小」洗浄5Lと徐々に節水化されていきました。
そして今現在、最も節水型のもので「大」洗浄が4.8~3.8L、「小」洗浄が3.6~3.3Lと超節水型便器が誕生しています。
では、節水になる事でどんなメリットがあるかと言いますと
①日々の水道代金が安くなる
②環境にやさしい
等のメリットがあります。
①日々の水道代金が安くなる
あなたは日々、トイレを使用する為だけにどれだけの水道代金をお支払いしているかご存知ですか?
これはもちろん家庭環境や、世帯人数等によっても異なると思いますが、あるメーカーさんの調査では、家庭での水消費量を目的別の割合でみると、トイレに使用する水の割合が全体の21%という結果が出たそうです。
つまり、月々お支払いしている水道代金の約20%がトイレに使用している水だということになります。
(一度計算してみて下さいね。)
そして、これがもし仮にご家庭で使用している便器の洗浄水量が「大」13Lのものだとすると、最新機種にリフォームした場合、約70~75%もの水を節水できることになりますので、水道代金がかなりお安くなるのが予測できます。
②環境にやさしい
地球は水の惑星とも呼ばれていますが、地球上に飲み水として使用できる水の割合は、わずか0.01%しかありません。ほとんどは海水で、勿論海水をトイレに使用することはできません。
そして、これもメーカーさんの調査結果ですが、世界各国の家庭での水の使用量を調査したところ、日本人が一人あたりに使用する水の量は、世界の平均の約2倍も使用しているそうです。
炊事や洗顔、お風呂等で節水する事に比べれば、トイレの水を節水しても特に不便は感じないと思いますので、地球環境の事を考えて節水するのであれば、先ずはおトイレから始めると良いかも知れませんね。
2.清掃性の向上
①汚れ防止性能の向上
従来の便器はただの陶器で、特に汚れ防止機能的な特殊な加工等はなされていませんでしたが、現在の便器ではメーカーによって機能の違いはありますが、陶器の表面に汚れが付きにくい特殊な加工がされてあったりするので、汚れが付きにくくなっています。
また、メーカーによっては陶器製ではなく、汚れが付きにくい有機ガラス系の素材の便器で、洗浄する度に専用の洗剤で便器を洗浄してくれる商品もあります。
②洗浄方式の違い
従来の便器の洗浄は、便器のフチ裏に何ヶ所も空いている小さな穴から、洗浄水がジャーと流れるだけのものだったので、正直水の当たらない場所もあり、あまり綺麗に汚れが落とせませんでした。
最近の便器では、メーカーにより呼び名や方式が多少違いますが、基本的にはフチ裏の穴が無くなって、便器のフチから束になった水流が一気に渦を巻くようにぐるぐる回転しながら便器全体を洗浄するので、汚れがとてもきれいに落ちます。
②便器の形状の違い
洗浄方式の違いでも解説しましたが、従来の便器はフチの裏に小さい穴が開いており、その部分が溝になっていたので、ブラシなどが届きにくく、清掃するのが困難でしたが、最近の便器ではそのフチが無くなったので、清掃がとても簡単になりました。
また、便器の外側の形状も、従来の便器は凹凸が激しくそこに埃が堆積したり、清掃するにも凸凹が邪魔をして非常に清掃しにくかったのですが、最近の便器はそういう凸凹部分を極力減らし、清掃がとてもしやすくなっています。
3.機能やデザインの向上
①洗浄便座機能の向上
従来の洗浄便座は、大きな貯湯タンクの影響で本体が大きく、トイレの清掃の邪魔になったり、便座の暖房機能やおしり洗浄機能も単純な機能しか付属されておりませんでしたが、現在では本体がコンパクトになっており、便座が自動で開いたり、オートで洗浄してくれたり、ワンタッチで便座が外れたり等、色んな機能が付属されている上に、更に節電機能も充実しており、使い勝手が格段に進歩しています。
②便器のデザインや性能の向上
従来はマンション等、水圧が低いとタンクレス便器が設置できませんでしたが、現在は便器に小さな加圧ポンプを内蔵する事により、多少水圧が低くてもタンクレスの便器を設置する事が可能になっています。
また、便器のデザインも多様化しており、背中側が収納になるタイプのものや、宙に浮いた様な形で取付けできる便器、手洗器やカウンターとシステムで一体になった商品等、性能及びデザインが進化しています。
いかがでしたか?
最近の便器事情をかいつまんで解説させていただきました。
おトイレがまだリフォーム済みで無い方は、是非参考にして下さい。
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