先日、OBのお客様から「お風呂のシャワーの蛇口から何かシャーっていう音が聞こえる」というご相談がありました。
水漏れの疑いがあるので「水道メーターは回ってないですか?」
とお答えしたのですが、メーターは回っていないみたい・・・というお返事でしたので、後日お伺いする事になりました。
当日、早速現状を見させていただくと、浴室に入っただけで「シャー」という音が聞こえる状態でした。
直ぐに水道メーターを確認しにいくと、メーターのパイロット部分がゆっくり明らかに回転していました。
お客様は勘違いしておられたようで、メーターのパイロット部分ではなく、水量計の針をじっと眺めておられたそうです。
音が鳴っているのがお湯側の方なので、それを確認すべく、給湯器へ水を送っているバルブを止め、再度水道メーターを確認します。
すると案の定、水道メーターの回転が止まるので、お湯側の漏水と断定できました。
それでは、早速工事に取り掛かります。
浴室内を養生し、水栓を取外し、タイルの切断を行います。
切断後は配管を傷つけないように、慎重にタイルを斫ります。
ある程度斫ると、原因が判明しました。
やはり、給湯側の配管の先端が折れかけており、少し触れるとポキッと完全に折れてしまいました。
この赤茶色の配管は給湯用の塩ビ管で、耐熱性、耐久性、耐食性等に優れ、安価で接合が簡単という理由で、昔はよく使われておりました。
配管を修繕します。
修繕後は、タイル下地の為の防水紙とラス網張り後のモルタル塗りです。
後は、タイルを張って、水栓を復旧し工事完了です。
現状壁に張られているタイルの大きさが、昔よく使用されていた36角タイル(108~109㎜)で、現在はその大きさのタイルは製造されていないので、それよりも大きいタイルの4辺をカットして、大きさを合わせ張る必要があるので、かなり手間を食います。
今回は漏れている箇所が割と簡単に修繕できる箇所でしたが、これが浴槽の下や、浴室の床のタイルの下で漏れている場合は、かなり大工事になりますし、漏水箇所を特定する事も困難になります。
そういう意味では今回はまだラッキーだった事例です。
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